
概念ってなに?
2024年6月24日

今回は、「概念」についてお話したいと思います。
IBでは、知識を機械的に暗記するだけの教育よりも、生徒それぞれが理解したことを伝え、協働で意味を構築する教育を重視しています。
IBプログラムの学習と指導では概念的理解が重要かつ揺るぎない目標です。
MYPでは16の重要概念があります。 各ユニット1つの重要概念を用い、授業を 通してその概念を学んでいきます。
例えば・・・
社会の授業で平安時代について学ぶとすると、下のようなことを覚えると思います。

それではここで、「被服」という概念レンズを通して平安時代を見てみましょう。十二単などいろいろな被服が見えてきます。

それでは時間を変えて、現代を見てみましょう。現代では洋服が見られます。
では、場所を日本から離れて見てみましょう。 韓国ではチマチョゴリ、イスラム圏ではヒジャブが見られます。


時間も場所も異なる被服ですが、「共通点は何だろう?」、「どのような価値観でこれらの被服が作られたのだろう?」など、1つの被服だけでは見えてこなかった考えや疑問が浮かんできたのではないでしょうか。
時間や場所を越えて、学びの引き出しを開けるための鍵となるのが「概念」です。
そして、我々の実生活と結びつけて、「制服はなぜできたのだろうか?」、「学校にも制服があるが本当に必要なのだろうか?」など広い視野で考えることにより、学びが広がっていきます。